京極夏彦

陰摩羅鬼の瑕読みました。感想はネタバレなのでこれから読む人は飛ばして下さい。

これは読み始めてすぐに犯人分かりましたけど、推理を楽しむ作家さんじゃないですからいいか。
まず榎さんが一時的に失明状態になっていたので、彼の目が見えてたらすぐ犯人が分かってしまうんだろうなと。その2伯爵の一人称で鳥達がまるで生きているようだったので、南国風の温室でもあるのかと思ったら剥製だった、と云うところでこの人は形が存在している=生きていると考えるんだろうなと。その3関口との問答でどうやら死の概念が人と違っているらしいと。謎は花嫁達をわざわざ殺す必要があるのかと云うところだけだったんですが、この辺は最後まで読んでもなんか釈然としなかったな〜。元刑事伊庭さんの奥さんの縁者が剥製師だったって云うのもとってつけたみたいだったし。花嫁達の剥製を作って飾っとくつもりだったのかと思ったけど、そこまで猟奇的じゃなかったです。
榎さんが云ってたように最初から全員並べて首実験しとけばすぐ分かったんじゃないのかな?

榎さんの話ですが、旧制高校時代の話はないんだろうか、読みたいです(^_^;)。帝王だった榎さんが見たい。今も帝王っちゃ帝王(自称神か)ですけどね〜。でも目が見えてないからと云って過去映像の方は視えないわけじゃないと云うのは不便そう。一人連れてって自分が見たいものを全部見させてその映像を視たらいいのかもしれないけど。
あと疑問に思ったのが、動物の過去映像は視えるのかと云うことですね。一応そこに論理的な思考がないと駄目なのかな? でもその本人が具体的に思い出している時じゃなくても視えているみたいなんだけど・・・。だとしたら、その人の記憶の中から自由自在に過去の映像を取り出すことができるの? なんかそれって、膨大すぎて無理なんじゃないかと思ったんですが。
しょっ中寝てしまうのは、脳が情報を処理しきれないんだろうとは思いますが。常人の二倍の画像が入ってきちゃうわけですからね。

次は邪魅の雫か絡新婦の理かどっちかを読みます。でも図書館になかなか来ないよ〜。