贋作「坊っちゃん」殺人事件

贋作「坊っちゃん」殺人事件、柳広司
坊っちゃんが松山を去ってから3年、赤シャツの自殺を聞かされた坊っちゃんは山嵐とともにまたかの地を訪れる。うらなりの行方はわからず、野だ公は精神を病んで病院に入っていた。真相に迫るうち思いもよらなかった田舎生活の真実が現れてくる。
牧歌的な坊っちゃんの話が、自由民権運動と社会主義との闘争話になっていました。終わりはちょっと急展開かな?結局山嵐は坊っちゃんを何故また松山に連れてきたんだろうなあ? うらなりとマドンナのように仲間に引き入れようとしていたのか? 釈然としないけど、当時の世相を鑑みて読むとなかなか面白いです。