インシテミル 二重標的

インシテミル米澤穂信。面白い小説にあげている人が多かったので読んでみました。感想はネタバレです。
車を買うために時給11万2000円の怪しいバイトに応募した大学生が、暗鬼館と云うクローズド・サークルで7日間のマーダーゲームに参加させられることになる。
いわゆる孤島もの雪の山荘ものですね。お金持ちの道楽(名目は実験ですが)に付き合わされているのが偶然とは違う点で、起きる殺人にも動機がないですが。
面白かったです。主人公結城は最初ぼーっとした普通の大学生かと思ったんですが、4日目に岩井がジャグジーに立て篭った辺りからアレ? と思いました。最後も探偵ボーナスで4500万円貰える筈だったのを美夜にほとんどあげちゃって、33万で中古車を買ってご満悦だし…。釜瀬と若菜の死に関しては責任の一端はある気がするんだけど。人より謎優先みたいなところが探偵小説の探偵っぽい気がしますね。美夜の命は助けたけどなんか変人じゃないかと。祥子は自分でもマーダーゲームを主催するために見物に来たようですが、自分が死ぬことは考えていないあたり浮世ばなれしてるな。西野の死に関してはサクラ?と思いました。セミオートマシンガンなんか与えられてる人がいたら、一日で終わってしまう可能性があって主催者としては楽しくないだろうから。
続きはないようですが、美夜が何故10億必要でナイフを持ってどこへ行ったのかとか、岩井先輩はどうなったのかとか、結城は祥子の招待に応じるのかとか色々気になるんですけど。結城は結構いい性格してるのでまた読んでみたいですね。
タイトルのインシテミルは「THE INCITE MILL」って書いてありますが、直訳すると何かヘン。意味どうなるんだろう。


二重標的、今野敏。ベイエリア分署シリーズの1。何回か改題されているみたいですが、話は同じなのかな。
桜井の性格が最初は違ってたんだ〜。交換殺人の話でまあ面白かったけど今野さんの話は特に感想書く感じでもないんですよね…。


次はベイエリア分署シリーズ硝子の殺人者を読みます。