まほろ市の殺人

春 無節操な殺人 倉知淳、夏 夏に散る花 我孫子武丸、秋 闇雲A子と憂鬱刑事 麻耶雄嵩、冬 蜃気楼に手を振る 有栖川有栖
私の面白かった順は夏(我孫子)>春(倉知)>冬(有栖川)>>>>>>>秋(麻耶)ですね。
夏は良かったです。読んでいてあれ、なんか騙されてる? と感じる瞬間があって。春は倉知淳が好きだから採点が甘いかも(^_^;)。猫丸先輩によくある推測だけ語って事実は明らかにならず、が嫌いな人はダメかもしれないですが。
冬はミステリとして双子三つ子ネタはどうなのかと。だから四つ子にしたのかもしれないけど(苦笑)。
秋は、これはいかんだろうって話です。犯人はわかってるけど動機もメッセージの意味も解決されないし。だいたい11人も連続殺人が起きてて目撃者の一人もいないって、どんだけ人口少ないんだまほろ市。主人公は刑事なのにまほろ市民の命より妻に嫌われないことの方が大事なんだね。かなり人間として駄目です。
伏線ぽく書かれているものが全部投げっぱなしで回収されないまま終了、こんな話なら素人でも書けますよ。麻耶さんて読んだことないんですが、他に面白いもの書いてるのか…?

全体の感想としてはシェアワールドの良さは全く感じなかったです。作家とか喫茶店とか名前がチラッと出てくるだけで、あとは同じ市が舞台でなくても全然関係ない感じ。
私だったら企画する時に共通する登場人物を一人作るな。主人公である必要はないですが、同一世界だと云う印象は強くした方が面白かったのに。

薄くてサラッと読めますが読むなら夏だけでいいと思います(^_^;)。


次は「孤島パズル」を読みます。