ペルシャ猫の謎 暗い宿 絶叫城殺人事件

有栖川有栖
ペルシャ猫の謎。5つのミステリと短編が2つ。
表題の「ペルシャ猫の謎」は変わった話ですね。ミステリじゃないな、オカルトかな? 猫が凄く可愛い(^_^)。
「わらう月」の中で竹田京児が「三日月の黒い部分は地球の影が落ちている(要約)」と云ってますが、これはわざとですか??地球の影が落ちるのは月蝕の時だけだけど…。人間が見ることができる一番大きな影は夜ですよね。意味が違うか。
森下刑事が主役の「赤い帽子」は面白かったです。これが連載された大阪府警発行の雑誌って興味あるな〜。どんなことが書いてあるんでしょうね?「悲劇的」と「猫と雨と助教授と」は火村の為人を現すものですね。
この本が今まで読んだアリスシリーズでは一番面白かったです。


暗い宿。
なんか怖そうなタイトルですが、話はいつもと同じ感じでした。宿シリーズと呼ばれているらしい?
宿泊施設が舞台の短編が4つ。「ホテル・ラフレシア」は事件が起こらないまま終わるのかと思いました。後味は良くないな…。「201号室の厄災」も火村の推理は嘘だったんですね、こういう話は意外で面白いです。


絶叫城殺人事件。
建物に関連した短編が6つ。絶叫城はゲームの名前ですが。
タイトルのせいだけではないと思うんですがわりとオーソドックスなミステリかな。
そういや、火村が謎解きをする時に犯人が始めはしらを切っていても途中からいきなり切れて自白し始めることが多いのを疑問に思っていたのですが(ペルシャ猫の「切り裂きジャックを待ちながら」とか)、それについて「絶叫城殺人事件」の中でアリスが述懐してますね。「拠り所を突かれたからだ」とアリスは云ってますが、有栖川さんも気にする場所だったんでしょうか? いや、犯人に対してもうちょっと粘れよ! と思った話がいくつかあるんですよ(^_^;)。


次はマレー鉄道の謎を読みます。