聖女の塔 風信子の家

聖女の塔。建築探偵桜井京介の事件簿12。篠田真由美著。
胡蝶よりは面白かったですが…。結局CWAは村井が独居女性の財産を狙って作った監禁施設だったの? 分かりません。謎の男女は松浦と麻美だなとは思いましたが、分かるように書いてありますからね。村井と松浦の繋がりが書かれてないけど、前に死んだ13人は松浦に関係あったのか? 何度も繰り返したらいい加減バレると思いますが。
都会に施設(修道院と云うべきか)を作ったのは蒼を引っ掛けるため? 田舎の方がお金かからないし儲けの為にはいいと思うけど。麻美がマテル様でいる時にやけに堂に入ったもの云いだったけど、付け焼き刃でどうにかなるものか? しかも海老沢が入信したからと行って巧いこと蒼まで辿り着くか不確定すぎないか。どうもこんなに都合良く進まないんじゃ…と云う気がしました。
あと京極さんの「塗仏」を読んだ時に思ったけどミステリーに催眠術は反則じゃないかと。事件そのものがなかったことにできますからね。実際はそんなに効かないらしいけど…。蒼が監禁されていた場所を京介が特定できたのも何故だろう。そんなに詳しく説明を求めるわけじゃないですが、この話はちょっとご都合主義が多すぎると思います。
京介が石田を出し抜く辺りは悪者っぽくて良かったですが(^_^;)。


風信子の家。篠田真由美著。神代教授の日常と謎、と副題がついてますが、日常でも謎でもない(^_^;)。
面白かったです。神代さんが46歳でまだ蒼が子供で京介も同居していた時代の短編が5つ。蒼が可愛い頃が書きたいんだろうな〜とは思いますがまあ気になるほどではなく、面白かったです。桜闇も面白かったけど、短編の方がいいかも。


次は一角獣の繭を読みます。