幻獣遁走曲 猫丸先輩の推測

倉知淳著。「幻獣遁走曲 猫丸先輩のアルバイト探偵ノート」その名の通りいつもアルバイトで生活している猫丸先輩の日々の暮らしの事件簿と云う感じでした。面白かったです。特に「寝ていてください」はなんとなく星新一っぽい感じ。話としては「たたかえ、よりきり仮面」が好きでした。ミステリーとしては大きな事件じゃないので弱いですがお勧めできます。前に読んだ「過ぎ行く風はみどり色」もだけど、読後が凄くいい気持ちなんですよね。

「猫丸先輩の推測」私は1冊目の「日曜の夜は出たくない」を読んでいないので(図書館にないから)八木沢くんを初めて読みました。軽く読めるんだけど面白いです。最初の1冊ではちゃんと(ちゃんとと云うのもおかしいか)殺人事件が起きているんですね。この本では事件はやはり日常の中で起こる些細な話です。倉知さんは猫が好きなようで猫好きにはお勧め。「夜届く」もそうだけど、視点を変えると事件が浮かび上がってくると云う話が上手いです。文章もとても読みやすいので気に入りました。

猫丸先輩だけじゃなくて他のも読もうかな。
次は我慢できなくなったので百鬼夜行-陰-を借りてしまいました。狂骨を先に読みたかったんだけどな〜。