歳三往きてまた

秋山香乃。文芸社。
回想を含めて新選組の伏見から土方さんの箱館までの話で土方さんがとても魅力的に描かれているので必読ですね。隊士達にも好かれているし、斎藤さんがこれまた凄く良いのです。山口に改名する時なんかああもう土方さんが好きなの?? と思わず訊きたくなる感じで(これには出てきませんが同じ秋山さんの本でズバリ「惚れていた」と云っているものがあるらしいのでそうなんでしょうけど)。近藤の助命を勝に嘆願するところとか、仙台に隊士達が追いついてきて外人屋で酒宴をするところとか、ドキっとする色っぽさの副長が読めます(^^;)。あと、大鳥さんが凄く素敵な人なので(全敗将軍ではあるけど人柄が凄く魅力的なんです)土方さんとの関係は笑みを誘われる感じでとても良いです。それだけに最後が悲しいんですけどね。