篁破幻草子

あだし野に眠るもの
ちはやぶる神のめざめの
宿命よりもなお深く
六道の辻に鬼の哭く
めぐる時、夢幻の如く
の全5巻。結城光流。前半の感想はちょっと書いたんですが。
少年陰陽師に冥官が登場したのでついでに読もうと(ごめんなさい冥官殿)思いました。1、2巻は少陰よりも前に書かれたせいか、文章が硬い感じがしてちょっと読みにくかった。篁の性格もきつすぎてあんまり好きじゃないな〜と。破軍星の宿命のせいで仕方ないのかもしれないけど。3巻からは結構面白く読めました。閻羅王太子燎琉が結構好き。印象が太裳に似ているような気もする…。
史実の篁は遣唐使に二度難破して行けなかったり、嵯峨上皇を諷する歌を詠んで太宰府に流されたり、許されて戻ってきたりしていますね。冥界に通じていたのは井戸だって話ですが、行きと帰りが違う場所なんだ〜知らなかった。←今調べた。て云うか小野小町の祖父なの!?そっちの方が驚き(^_^;)。
最後にあったある少年との邂逅話も動画の書に入っていたので読んでおいてよかった。昌浩は冥官に毒舌吐かれても(本人は真実を云って何が悪いと思っていそう)あまり気にしていない感じですよね。むしろ神将たちの反応に不思議がっている雰囲気。まあ昌浩が誰かを嫌ったりすることが想像できないんですけど。
篁が冥官でいる限りは人界に破軍の宿命を持つものが生まれることはないですよね、そのために燎琉は篁を冥官にしたのかもしれないですが。