京極夏彦

「塗仏の宴 宴の始末」「百器徒然袋-雨-」読みました。榎さん格好いいです。感想は面白かったけど京極堂と多々良さんの蘊蓄がなかったら半分のページで終われそうなんだけど(^_^;)。それじゃ特徴がないか・・・。
全部のシリーズ読んだわけじゃないのですが、普通の探偵小説で云うところの名探偵の役を何人かで割り振っているような感じがしました。「犯人はお前だ!」の役が榎さん(^_^;)。で推理したり解説したりする役が京極堂、調査したり巻き込まれたりする役がその辺にいる益田とか関口とか鳥口とか・・・で。シャーロックホームズだと全部一人でやってますね〜。あ、榎さんは格闘もしますね。

京極堂は「不思議なことなど何もない」って良く云いますが、この話の中で一番不思議なのって榎さんの能力ですよね。これはいいのか? しかもどうも信用しているようだし・・・。
あの人が変人なのってその「他人の過去見た映像が見えてしまう」能力のせいなんじゃないかと思うんですが。お父さんも変な人みたいなので家系かもしれないけど(^_^;)。
子供の頃はおかしなことを云う子って思われていただろうし・・・。視力が悪い設定も必要かな?と思いましたが、今陰摩羅鬼読んでるんですが過去の記憶映像の方は目で見ているわけじゃないらしい(網膜に映った画像とは違う)ので、現実と他人の過去が両方見えるとごちゃごちゃしすぎなのかも。現実の方がぼやけてて、過去映像が鮮明なのでその話が先に口から出るのかな〜と。まあただ単にその方が面白いからかもしれませんが。
何の話だっけ?だから、榎さんが変人なのは自分なりに自分の能力と世間の折り合いを付けた結果なのかなと思ったわけです。見えたものを黙っているのは耐えられないのかな。

しかしあの調子で戦争中海軍で何をしていたんだろう・・・気になる。武勲も挙げてるみたいだし。