どんなに上手に隠れても 土屋隆夫小説集成2

どんなに上手に隠れても、岡嶋二人。アイドル歌手がスタジオから誘拐され身代金が要求される。支払いに応じたのは彼女を使ったCMを展開しようとしていたカメラメーカーで、事件を最大の宣伝と考えて成り行きを見守っていたのだが…。と言う話。岡嶋さんのミステリは殺人がないけどハラハラドキドキするんですよー。長谷川頑張って、やな奴だけど(^-^;。最後は玲子さんが君と付き合ってくれそうな雰囲気だぞw 普通ミステリの恋愛はいらない邪魔と感じるのですが(探偵役&助手役が男女の組み合わせだったらまず読まない)、岡嶋さんのは結構どれを読んでもああ〜付き合っちゃったらいいのに、と思います。登場人物がみんな良いんですよね。面白かったです。


土屋隆夫小説集成2、危険な童話、影の告発。
危険な童話は子供を利用して偽証させる話。これは今でもできそうだけど、話自体は面白くない。設定に無理が。

影の告発。千草検事が読みたいから待ってました(^_^)、こっちは面白かったです。少女の告白風の挿話は初めは俊子の手記だと思っていました。でも途中で彼女は既に自殺していることが明らかに。ラストまで謎のままでした。
デパートのエレベーター内で殺人が起きたり、ストリキニーネが使われていたり、時代を感じます。珍しく犯人が自殺しないけど最後はどうなったのかな。
施設から殺人の道具にするために引き取られて、使われた挙げ句に性格が悪いと戻されて(難癖)、しかも10年後に自分が何をやったのかに気づいて自殺した俊子が可哀想すぎる…(;_;)。宇月の気持ちの方がわかるよ。